BtoBビジネスでも利用企業が増加するSNS。今回はBtoB企業向けにSNSアカウント運用について、初心者向けに基礎から解説します。

SNSアカウント運用とは?

SNS運用とは、ビジネス用の個人アカウントまたは企業の公式アカウントを開設し、自社や自社サービスおよび製品についての情報発信を行ったり、見込み顧客および既存顧客とのコミュニケーションをSNS上で行う活動全般を指します。

デジタルマーケティングにおける位置付け

デジタルマーケティングにおける「SNS運用」の位置付けとしては、自社SNSアカウントでの投稿を行うオウンドメディアとしての役割、SNS上で見込み顧客や既存顧客とのコミュニケーションをとるアーンドメディアとしての役割を含んでいます。

デジタルマーケティングにおけるSNS運用の位置付け
デジタルマーケティングにおけるSNS運用の位置付け

BtoBビジネスで利用されるシーンや部門

BtoBビジネスにおいても、SNSはマーケティングだけではなく、今や広報部門、採用部門、営業部門、カスタマーサクセス/カスタマーサポート部門などBtoBビジネスのあらゆる領域で活用されるようになってきました。

BtoBビジネスのあらゆるシーンで行われる「SNS運用」
BtoBビジネスのあらゆるシーンで行われる「SNS運用」

SNSアカウント運用とSNSマーケティングの関係性

よく間違われる用語に「SNSマーケティング」があります。SNSマーケティングは以下にあるようなSNSを活用したマーケティング手法群を示しており、SNSアカウント運用はSNSマーケティングの手法の一部です。

SNSマーケティングの5つの手法
SNSマーケティングの5つの手法

SNSマーケティングについて基礎から詳しく知りたい方は以下のコラムが参考になります。

SNS広告運用とSNSアカウント運用の違い

「SNS運用」という用語は、「SNS広告運用」と「SNSアカウント運用」2つの意味のいずれかで使われることが多く、よく勘違いされる場合があります。

SNS広告とSNSアカウント運用の違い
SNS広告とSNSアカウント運用の違い

「SNS広告運用」は有料広告をSNS上で配信し、認知促進または目的のページへ遷移させる狙いがあるものです。

一方、「SNSアカウント運用」は基本的には広告費用をかけずにSNSへの継続投稿と見込み顧客または既存顧客とのコミュニケーションを通じてアカウント自体を活性化させていく狙いがあるものです。

SNS運用がBtoBでも重要視される理由やメリット

SNS運用が重要視される理由
SNS運用が重要視される理由

BtoBでもSNS運用が重要視されている理由には以下が挙げられます。

利用者が増えている

SNS自体の利用者が増加傾向にあり、BtoBでも利用する企業が増えています。

SNSの拡散は間接的にSEO効果を高めることにつながる

SNSの拡散は間接的にSEO効果を高めることにつながる
SNSの拡散は間接的にSEO効果を高めることにつながる

昨今、SEO難易度が向上する中、SNSアカウント運用を通じて見込み顧客や既存顧客とコミュニケーションを図っていくと、サイト名やサービス名や企業名における引用や言及が自然発生します。

これをサイテーションと呼びますが、このサイテーションを獲得することでサイト名、サービス名、企業名で検索する数自体が上昇することで間接的にSEO対策に寄与すると考えられています。

見込み客や既存顧客との接触回数を増やしやすい

顧客との接触回数を増やしやすい
顧客との接触回数を増やしやすい

接触時間よりも接触回数によって顧客の購買行動に変化を与える影響が大きいと言われていますが、SNSを活用すれば、他の施策よりも、手軽に短い期間で単純接触回数を増やすことができます。また、SNSは無料で誰でも始められるため、非常に始めやすいです。

継続することで資産化

継続することで資産化
継続することで資産化

SNSアカウント運用は、SEO同様に蓄積していくことで資産化できるストック型のマーケティング施策です。広告のようなフロー型のマーケティング施策を継続することは広告費を掛け続けなければなりませんが、SNSアカウント運用を継続していくことでリーチ数を伸ばしていくことができればかけている広告費を低減していくことができます。

また、SEO施策に取り組んでいる場合、SEOはどうしても時間がかかる施策です。SEO効果が最大限発揮されるまでSNSアカウント運用と混ぜながら活用していくことでリーチ数を伸ばすことができる可能性があります。

SNSアカウント運用で注意すべき点

SNSアカウント運用はメリットだけではありません。デメリットや注意すべき点もあります。

継続するための運用工数

SNSは無料で誰でも始められるスタートのハードルが低い反面、一定の頻度の投稿が必要になります。以下では効果を維持するために必要な最低ラインと効果を高めるために推奨されているラインを一つの表にまとめてみました。あくまで目安ですが、いずれの媒体も結構な頻度で投稿をする必要があります。

SNS効果を維持するために必要なライン効果を高めるための推奨ライン
Twitter1投稿/日3-10投稿/日
Facebook2-3投稿/週1投稿/日(+広告配信)
Instagram2-3投稿/週1投稿/日
LinkedIn2-3投稿/週1投稿/日(+広告配信)

また、SNS運用を開始すると媒体毎に以下のような業務が発生します。

  • 投稿スケジュールの計画/進捗管理
  • 投稿ネタ(テーマ)の企画
  • 投稿文の作成
  • 投稿画像/動画の作成
  • 投稿予約
  • 投稿結果の集計
  • 分析/課題抽出/改善策検討

今他の業務を行いながらこの業務量をこなそうとすると、1ヶ月数十時間の工数がかかります。
失敗しないためにはある程度、兼務状態を解消した上で社内スタッフへ依頼をするか、または予算を確保し一定の条件のものと一部の業務を外部に委託するなどの選択肢を持っておくべきでしょう。

炎上リスク

SNSアカウント運用を開始するとオープンに評価を受付することになるため、”炎上”リスクも潜んでいます。

しかしながらBtoBの炎上事例は少ないことや炎上のきっかけはSNS投稿以外の要因が原因になっていることも多く、どのような前例があるのかを正しく理解しておき、予防をすることが大切です。

炎上の事例や対策は以下のコラムで紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

SNSアカウント運用の始め方/進め方

SNS運用の進め方

SNS運用を始める際は、以下のような流れで進めていきます。

ターゲットとペルソナをしっかり整理しないとプラットフォームの選定が正しくできず、なかなか効果が出ないということも実際にあります。

より詳しく学びたい方は以下のコラムを参考にしてみてください。