近年、Zoomを使ったウェビナーは、低コストで多くの人に情報を届けられる方法として注目されています。

しかし、「何から準備すればいいのか」「設定や進行の流れが分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、初めての方でも迷わず進められるように、Zoomウェビナーの開催手順をステップごとに詳しく解説します。一連の流れを押さえて、スムーズなウェビナー運営を目指しましょう。

ステップ1|Zoomライセンスを取得する

Zoomでウェビナーを開催するには「ライセンス(アカウント)」が必要です。プランによって、参加できる人数や利用できる機能に違いがあるため、自分のウェビナーの規模や目的に合ったプランを選びましょう。

詳しくはZoomの公式サイトにてご確認ください。

Zoom Workplace ライセンスの種類

Zoomには無料で利用できるベーシックプランがあります。最大100人までのミーティングを40分間開催できるため、まずはベーシックを登録するとよいでしょう。

長時間のウェビナーを開催したい場合や、大人数の参加を予定している場合は、有料プランの利用をご検討ください。

プラン月額料金(1ライセンス、年払い)参加可能人数時間制限
プロ1,999円100名まで最大30時間
ビジネス2,749円300名まで最大30時間
エンタープライズお問い合わせ500名まで最大30時間

※上表の料金は、2025/2/7時点の価格です。

Zoom Webinars アドオンの種類

ウェビナーをより効果的に運営するために、Zoom Webinars アドオン(追加プラン)を活用しましょう。

具体的には、Q&A機能や投票機能、参加者のリアクション機能、アンケートのレポート作成機能などが利用できるようになります。

アドオンは3種類が用意されています。以下は500人規模のウェビナーを開催する場合の料金です。

プラン年間料金
(出席者500人の場合)
主な特徴
Zoom Webinars103,500円Q&A、投票、リアクション機能が利用可能。基本的なウェビナー運営に最適
Zoom Sessions523,500円LPのカスタマイズが可能。ブランディング強化に適したプラン
Zoom Events748,500円EXPO会場やスポンサーエリアの設置が可能で、収益化を支援

上表の料金は、2025/2/7時点の価格です。
詳細はZoom Webinars のプランと料金 | Zoomにてご確認ください。

ステップ2|ウェビナーのスケジュールを設定する

次はスケジュール設定を行いましょう。

Zoom ウェブポータルにサインインし、メニューから「ウェビナー」をクリックします。「ウェビナーをスケジュール」を選択して、設定画面を開きます。

ここでは、ウェビナーの基本情報を入力します。例えば、ウェビナーのトピック(タイトル)、開催日時、所要時間などを記入しましょう。

さらに、必要に応じて以下のオプションも設定できます。

  • 登録を必須にする
  • パスワードを設定する
  • Q&A機能を使用する
  • ウェビナーを自動的に録画する

内容を確認したら、「スケジュール」ボタンをクリックして保存します。

ステップ3|ウェビナーの告知と参加者招待を行う

ウェビナーの成功には、適切なタイミングでの告知・招待が欠かせません。できるだけ多くの人に参加してもらえるよう、効果的に情報を発信しましょう。

ウェビナーを告知する

自社の公式サイトやオウンドメディア、ウェビナー告知サイト、SNSなどを通して、幅広い人の目に留まるようにしましょう。告知文には、テーマや開催日時、参加するメリットを明確に記載し、興味を持ってもらえる内容に仕上げます。

ウェビナーの告知は、開催の約1か月前を目安に行うのが理想的です。

告知が早すぎると参加予定者が申し込みを忘れてしまう可能性があり、逆に直前すぎるとスケジュールが合わず参加できないことが増えてしまいます。

参加希望者に招待URLを送る

Zoomウェビナーに参加する方法はいくつかありますが、事前にURLを共有する方法がおすすめです。

開催予定のミーティングをスケジューリングしていれば、以下の方法でURLリンクを取得可能です。

  1. Zoomウェブポータルにサインインする
  2. ナビゲーションメニューから「ウェビナー」をクリック
  3. 予定しているウェビナーを選択し、「招待状」を開く
  4. 「招待リンクをコピー」 または「招待(全文)のコピー」をクリックする

なお、登録が必要なウェビナーの場合は、招待状に登録フォームへのリンクが記載されます。

ステップ4|ウェビナーを準備する

ウェビナーを成功させるには、事前準備をどれだけ丁寧に行うかが重要です。以下のポイントを押さえて、当日のトラブルを防ぎましょう。

資料やコンテンツの作成

ウェビナーで使用するスライドや資料を準備します。ポイントは、シンプルで視覚的に分かりやすいデザインを意識することです。長い文章よりも、要点を絞った箇条書きや図解を活用すると、参加者の理解が深まります。

画面共有や機材のテスト

ウェビナーの進行中にトラブルが起きないよう、Zoomの動作確認を行いましょう。特に、以下の点をチェックすると安心です。

  • 音声がクリアに聞こえるか
  • 映像は鮮明か
  • スライドや資料が正しく表示されるか
  • インターネット接続は安定しているか

実際にZoomで練習(リハーサル)を行うことをおすすめします。

パネリストとの連携

パネリスト(登壇者)がいる場合は、役割分担や進行スケジュールを共有し、認識を統一しておきましょう。

例えば、「誰が冒頭の挨拶をするのか」「Q&Aセッションをどのように進めるのか」を具体的に決めておくことで、混乱を防ぐことができます。

ステップ5|ウェビナーを実施する

いよいよウェビナー本番です。参加者にとって価値のある時間を提供できるよう、スムーズな進行を心がけましょう。

開始前の最終確認

ウェビナー開始の15〜30分前には、ホストやパネリストがZoomにログインし、接続状況や音声・ビデオの状態を確認してください。

前日に問題がなくとも、当日になってトラブルが発生する場合があるため、注意が必要です。

ウェビナー開始

開始時間になったら、ウェビナーを始めます。冒頭では、自己紹介やイベントの趣旨を簡潔に伝え、参加者の興味を引きつけましょう。

また、チャット機能や投票機能、Q&Aの使い方を簡単に説明することで、参加者が積極的にコミュニケーションを取れる環境を整えます。

進行中は、話し方に緩急をつけたり、視覚的に興味を引く要素を交えたりして、参加者を飽きさせない工夫を心がけましょう。

ステップ6|ウェビナー後のフォローアップを行う

ウェビナーが終わった後、そのまま放置してしまうのは非常にもったいないことです。

フォローアップを適切に行うことで参加者との関係が深まり、リピーターの獲得や新たな参加者の増加につながります。

以下のポイントを押さえて、効果的なフォローアップを実施しましょう。

録画データの共有

ウェビナーを録画していた場合は、終了後すぐに動画を共有しましょう。録画リンクを参加者にメールで送るほか、許可が得られた場合はSNSやブログに公開すると、さらなる関心を引きやすくなります。

当日参加できなかった人も後から視聴できる仕組みを作ることで、リーチを広げるチャンスにもなります。

ただし、動画は「いつでも見られる」と思われがちで、後回しにされることも少なくありません。これを防ぐために、視聴期限を設けた「見逃し配信」を活用するのが効果的です。

例えば自社のオウンドメディアに掲載し、「〇〇日まで視聴可能」と案内することで緊急性が生まれ、より多くの人に視聴してもらえるようになります。

終了後アンケートの実施

ウェビナーの感想や改善点を把握するために、終了後アンケートを実施しましょう。参加者の熱が冷めないうちにフィードバックをもらうことで、リアルな意見を収集できます。

質問例として「内容は分かりやすかったか」「進行スピードは適切だったか」「次回聞きたいテーマ」などが挙げられます。

ZoomのWebinarsアドオンを購入していれば、事前にアンケートを設定することが可能です。ウェビナー終了後に自動で収集し、レポートをダウンロードできます。これにより、手間をかけずに参加者の声を分析しやすくなります。

質問への回答

ウェビナー中に時間内で答えきれなかった質問があれば、後日メールや特設ページで回答を共有することで、参加者の満足度が向上します。

さらに、チャットやQ&Aで寄せられた意見や質問に対して、次回のウェビナーで回答するのも有効です。質問対応を丁寧に行うことで、参加者との信頼関係が深まり、継続的にウェビナーに参加してもらえるようになります。

まとめ:初めてのウェビナーを成功させるためのポイント

ここまでウェビナーの流れに沿って解説してきましたが、初めての方にとってはすべてを完璧にこなすのは難しいかもしれません。 そこで、特に押さえておきたい重要なポイントをまとめました。

  • スライドや画面共有の動作確認を事前に行う(本番でのトラブルを防ぐ)
  • ホストやパネリストの役割分担を決め、進行をスムーズにする
  • Zoomのチャット機能や投票機能を活用し、参加者との双方向コミュニケーションを意識する
  • 質疑応答の時間を設け、参加者の疑問をしっかり解消する
  • 終了後のアンケートを活用し、次回のウェビナー改善に役立てる(Zoom Webinars アドオンがおすすめ)

初めてウェビナーを開催する際は、不安や戸惑いがあるかと思います。しかし、この記事を参考にしながら準備を進めれば、成功に近づけるはずです。

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