ウェビナーを開催する企業のイベント担当者やマーケティング担当者は、自社のウェビナーの開催や運営方針に最適なプラットフォームを多様な選択肢の中から選ぶ必要があるため、適切なツール選択や効果的な運営方法について課題を抱えているのではないでしょうか。
Google Meetは、大規模オンラインイベントやウェビナーを、はじめての人でも簡単に効率的に開催できるツールとして非常におすすめです。
今回の記事では、Google Meetを活用したウェビナー開催の基礎を理解することができるように、「Google Meetのウェビナー開催方法」「ほかのツールとの比較」「運営のコツ」をまとめました。
まずはGoogle Meetの基本機能を理解し、本記事で紹介する実践的なノウハウをウェビナー開催に取り入れてみましょう。
Google Meetのウェビナー機能とは
Google Meetは、信頼性の高いGoogleが提供するプラットフォームであり、使いやすさと機能性を兼ね備えていることから、大規模なウェビナーを効果的に開催できる強力なツールとして注目されています。
Google Meetは最大1,000人の参加者に対応し、Web会議・スクリーン共有・チャットなどが可能なツールです。Web会議やウェビナーはもちろん、たとえば、「企業の製品発表会」「教育機関での大規模講義」などの用途で多くのユーザーに活用されています。
Google Meetのウェビナー向けの機能について、以下の表にまとめました。
機能区分 | 特徴・機能 |
---|---|
主催者向け機能 | 参加者の管理・画面共有・Q&Aセッションの実施 |
連携機能 | Google Workspace・Googleカレンダー・Gmailとの連携イベントのスケジュール管理・参加者への招待機能 |
プレゼンテーション機能 | 字幕機能 |
Google Meetの利用プラン
Google Meetには無料版のほかに複数の有料プランが用意されており、ユーザーのニーズにあわせて選択できます。
Google Meetのプランについて、以下の表にまとめました。
プラン名 | 価格 (年払いの月額) | 参加者数の上限(時間制限) |
---|---|---|
無料版 | 0円 | 100人(最大60分) |
Business Starter | 800円 | 100人(最大24時間) |
Business Standard | 1,600円 | 150人(最大24時間) |
Business Plus | 2,500円 | 500人(最大24時間) |
Enterprise | 要相談 | 1,000人(最大24時間) |
各プランはビジネスの規模やニーズに応じて選択でき、上位プランほど参加者数の上限が高くなり使える機能も増えます。
Google Meetでのウェビナー開催方法
Google Meetでのウェビナー開催方法は、以下のとおりです。
- アカウントを設定する
- 会議を作成する
- 参加者を招待する
- ウェビナーを開始する
- 進行を管理する
- ウェビナーを終了する
ウェビナーを開催する手順を理解し、適切な準備・効果的な進行・締めくくりまでのプロセスを習得しましょう。
1.アカウントを設定する
Google Meetでウェビナーを開催するためには、Googleアカウントの取得と設定が必要不可欠です。
まだGoogleアカウントを保有していない場合は、以下の手順で取得しましょう。
- Googleアカウントのログインページにアクセスする
- 個人情報(名前・メールアドレス)を入力する
- パスワードを設定する
- 電話番号を登録して認証する
- 利用規約に同意してアカウント作成を完了する
二段階認証の有効化でセキュリティを高め、プロフィール写真や表示名をわかりやすく設定して参加者へ好印象を与えましょう。
2.会議を作成する
Google Meetで会議を作成する手順には、以下の2つの方法があります。
会議リンク作成方法 | 手順 |
---|---|
Googleカレンダーから作成 | 新規予定を作成する「Googleミーティングを追加」オプションを選択する自動的に会議リンクが生成される |
簡易的に作成 | ブラウザのアドレスバーに「meet.new」と入力する新しい会議ページが開く即座に会議IDとURL発行する |
わかりやすいウェビナーのタイトルを設定し、詳細欄にはアジェンダ・事前準備資料・ウェビナーの目標などを記載しましょう。
繰り返し開催するウェビナーの場合は、Googleカレンダーの繰り返し設定を活用するのがおすすめです。
3.参加者を招待する
Google Meetのウェビナーに参加者を招待するには、以下の手順を行いましょう。
- 会議作成時に表示される「招待状を送信」ボタンをクリック
- 参加者のメールアドレスを入力
外部ドメインから招待する場合は、事前に組織のセキュリティ設定で外部参加者の許可設定を必要とする場合があります。
4.ウェビナーを開始する
予定時刻の15分前には会議室を開設し、マイク・カメラ・インターネット接続の確認などを終えておきましょう。
ウェビナーを開始するときの注意点を、以下の表にまとめました。
注意点 | 詳細 |
---|---|
機材確認 | カメラ・マイク・スピーカーの動作を確認バッテリー残量の確保インターネット接続の安定性を確認 |
環境整備 | 静かな場所の確保適切な照明設定背景の整理・設定 |
資料準備 | 発表資料の最終確認画面共有のテスト必要なウィンドウを事前に開いておく |
時間管理 | 開始15分前にホストとして入室アジェンダの確認各セクションの時間配分を把握 |
参加者設定 | 初期状態でのマイクミュート設定入室承認の設定を確認Q&A・チャット機能の準備 |
開始前に確認するべき項目をチェックリストに書き出しておき、万全の状態でウェビナーをスタートできるようにしましょう。
5.進行を管理する
ウェビナーの進行管理では参加者の状況を把握し、マイクのミュート管理や画面共有権限の制御などを適切に行いましょう。
質疑応答セッションではチャット機能を活用して質問を収集・整理し、プレゼンターに順番に回答してもらう方法が効率的です。
長時間の場合は集中力が持続するよう、ユーザー参加型のディスカッションを取り入れるなどの工夫が必要です。
さらに、チャット管理では不適切なコメントの削除や、重要情報の強調表示を行う専任のチャット管理担当者をおくとよいでしょう。
6.ウェビナーを終了する
ウェビナーの締めくくりでは、主要ポイントの簡潔なまとめと、今後のステップを明確に提示しましょう。
また、質疑応答の時間を十分に確保できない場合は未回答の質問をメモし、後日フォローアップすると効果的です。
さらに、ウェビナー終了前には以下のような情報を提供し、参加者との関係性を維持する工夫も大切です。
- 次回のイベント情報
- フォローアップセミナーの案内
- 関連資料のダウンロードリンク
- SNSでの継続的な情報提供方法
ほかにも、Googleフォームで参加者からのフィードバックを収集し、満足度・改善点・次回の希望内容などを分析しましょう。
Google Meetウェビナーでの配信・運営のコツ
Google Meetウェビナーでの配信・運営のコツは、以下のとおりです。
- 快適な配信環境を整える
- 参加者に漏れなく案内する
- 開始直前に必ず確認する
- トラブルを未然に防ぐ
Google Meetウェビナーを成功に導くため、配信のコツを理解して参加者に配慮した運営を心がけましょう。
快適な配信環境を整える
Google Meetウェビナーで快適な配信環境を整えるには、適切なネットワーク設定と機器の準備が不可欠です。運営者・参加者ともに必要な回線速度は数Mbps程度ですが、途中で途切れない安定性が必要なため有線LAN接続だとより安心です。
また、画角などを調整するためにも外付けのカメラを用意し、十分にウェビナーの内容がわかるよう設置場所にも気を配りましょう。
ほかにも、天井からの照明では顔に影ができてしまうため、講師の顔の正面から照らせる移動式のライトの使用がおすすめです。
ビューワーモードを活用すれば、参加者の画面には共有された資料のみが表示され、集中しやすい状況を作れます。
参加者に漏れなく案内する
Google Meetウェビナーで参加者に漏れなく案内するには、適切な招待方法と明確な情報提供が重要です。たとえば、Googleカレンダーでは会議時間の枠を作成し、参加者をゲストとして追加すると自動で会議URLが生成されます。
また、Gmailから直接会議を開始し、「招待状を送信」機能を使用して参加リンクを共有するのも有効な方法です。参加者がGoogleアカウントを持っていない場合でも、URLリンクを通じて参加できる点を強調しておくとよいでしょう。
開始直前に必ず確認する
Google Meetウェビナーの開始直前には、チェックリストを確認して万全の状態で配信を開始しましょう。
控え室機能を使用してマイク・スピーカー・カメラを動作テストし、必要に応じてデバイスを設定・調整してください。
ほかにも、以下のチェックリストを参考に事前準備しておき、開始前に確認するのが大切です。
チェック項目 | 詳細 |
---|---|
デバイスの充電 | バッテリー残量が十分あるか確認 |
カメラ・マイクの動作 | テスト機能で事前に確認 |
画面共有の準備 | 共有する資料を開いておく |
背景環境 | 悪印象を与えない背景か仮想背景を設定 |
照明 | 顔が明るく見えるよう調整 |
通知をオフ | デバイスの通知をサイレントモードに設定 |
プレゼン資料 | 最新版の資料を準備 |
ウェビナー設定 | 録画・Q&A・投票機能などの設定を確認 |
参加者管理 | 招待リンクや参加者権限の確認 |
タイムスケジュール | 進行表を用意 |
トラブルを未然に防ぐ
Google Meetウェビナーでのトラブルを未然に防ぐには、事前の入念な準備と適切な設定が不可欠です。
「音声が聞こえない」「接続が不安定」「資料が表示されない」といったトラブルが起きると、ウェビナーの印象が悪くなります。
そのため、事前に考えられるトラブルを想定し、入念な準備を行いつつ対処法も検討しておきましょう。
Google Meetのウェビナーで起こり得るトラブルと対処法について、以下の表にまとめました。
トラブル | 対処法 |
---|---|
音声が聞こえない | マイクのミュート解除・デバイス設定の確認・ブラウザの許可設定を確認 |
カメラが映らない | カメラの許可設定を確認・別のブラウザでの試行・デバイスドライバーの更新 |
接続が不安定 | 有線接続への切り替え・Wi-Fi位置の改善・不要なアプリの終了・帯域を消費する他の端末を切断 |
画面共有ができない | ブラウザの画面共有許可を確認・共有したいウィンドウを事前に開いておく・Chrome使用を推奨 |
エコーが発生する | ヘッドセットを使用・スピーカーの音量調整・不要なマイクをミュート |
参加者が入れない | 招待リンクの再送信・組織内限定設定の確認・参加者の別アカウントでの参加試行 |
録画ができない | ストレージ容量を確認・録画権限の確認・録画ボタンを正しく押す |
字幕が表示されない | 字幕機能が有効になっているか確認・言語設定の確認 |
Q&A機能が動作しない | ウェビナー機能が有効なプランか確認・設定で機能を有効化 |
資料が表示されない | 共有設定の確認・別ウィンドウでの共有試行・PDFなど別形式に変換 |
バッテリー切れ | 電源に接続・省電力モードの設定・不要な機能・アプリを閉じる |
Google Meet・Zoom・Webexを徹底比較
Web会議ツールとして有名なGoogle Meet・Zoom・Webexは、それぞれ独自の特徴と機能を持ち合わせています。
Google Meet・Zoom・Webexの主要な特徴を比較し、以下の表にまとめました。
機能 | Google Meet | Zoom | Webex |
---|---|---|---|
無料プランの参加者数の上限 | 100人 | 100人 | 100人 |
無料プランの時間制限 | 60分 | 40分 | 40分 |
有料プランの開始価格 | 800円~ | 1,999円~ | 1,490円~ |
最大参加者数(有料プラン) | 1,000人 | 300人 | 1,000人 |
ユーザーインターフェース | シンプル | 高機能 | 高機能 |
AI機能 | あり | あり | あり |
はじめてのウェビナーの場合、ユーザーインターフェースがシンプルで直感的に扱いやすいGoogle Meetがおすすめです。また、予算面でもGoogle Meetはリーズナブルなため、ウェビナーを手軽に体験できるのが利点です。
Google Meetのウェビナーに関するよくある質問
Google Meetのウェビナーに関するよくある質問は、以下のとおりです。
- Google Meetの無料プランでは何分まで?
- Google Meetのウェビナーで参加者を非表示にする方法は?
Google Meetウェビナーを利用するうえでの疑問点を解消し、スムーズにウェビナーを開催できるよう準備しましょう。
Google Meetの無料プランでは何分まで?
Google Meetの無料プランでは、グループミーティングやウェビナーは最大60分間の利用が可能です。
60分に近づくと、Google Meetは参加者全員に対してチャイムとメッセージで、ミーティング終了が近いと通知します。
Google Meetのウェビナーで参加者を非表示にする方法は?
Google Meetのウェビナーで参加者を非表示にするには、以下のような方法があります。
方法 | 手順 |
---|---|
参加者パネルを非表示にする | 画面右上の「参加者」アイコンをクリック画面下部の「参加者パネルの切り替え」ボタンを選択パネルが非表示になる |
プレゼンテーションモードに変更する | 画面右下の「モード」ボタンをクリックドロップダウンメニューから「プレゼンテーションモード」を選択参加者の画像が小さく表示される |
事前に参加者を非表示に設定する | 新しいビデオ会議を作成設定画面の「参加者」セクションを開く「参加者を非表示にする」オプションを選択 |
まとめ:Google Meetではじめてのウェビナーを成功させよう!
Google Meetのウェビナー機能は、シンプルなユーザーインターフェースで、はじめての人でも扱いやすいのが特徴です。ほかのツールより価格がリーズナブルかつGoogleアカウントで利用できるため、多くの企業で活用されています。
Google Meetは無料版のほかに、複数の有料プランが用意されており、ビジネスの規模やニーズに応じて選択できます。
ウェビナー開催の手順は、アカウント設定・会議作成・参加者招待・ウェビナー開始・進行管理・終了の6ステップです。
快適な配信環境を整えて参加者への案内を漏れなく行い、準備・確認を徹底してスムーズにウェビナーを開催しましょう。
フラグアウトでは、ウェビナー開催に関するイベントの企画・講師や共催先の紹介・コンテンツ制作・集客・運営まで、トータルでバックアップします。
「何からはじめればよいかわからない」と悩んでいるなら、まずはフラグアウトへお気軽にお問い合わせください。