SNS広告とは、X(旧Twitter)・Meta(Facebook・Instagram)・LinkedInなどのSNSプラットフォーム上に配信できる運用型広告を指します。
検索連動型(リスティング)広告と同様に、運用型広告に分類されます。予算金額の設定や配信先の調整、広告文やバナーの変更など、運用者自身がコントロールできる点が特徴です。
BtoB商材であっても、最終的にサービスを検討・推薦・意思決定するのは企業に属する「個人」です。日常的にSNSを利用しているビジネスパーソンに対して、自然な形で静止画や動画を使った広告を配信できるSNS広告は、BtoBマーケティングにおいても有効な集客手段になっています。
SNS広告は、SNSマーケティングの5つの手法(SNS広告・SNSアカウント運用・SNSキャンペーン・ソーシャルリスニング・インフルエンサー活用)のうちの1つに位置づけられます。
SNSマーケティング全体の手法や考え方については、以下の記事で詳しく解説しています。
SNS広告と対になるストック型施策「SNSアカウント運用」については、以下の記事で解説しています。
BtoBビジネスでも利用される「SNS広告」とは
SNS広告とは、BtoBシーンでもよく利用されるサービスを例にすると、Twitter、Facebook、Instagram、LinkedIn、eightなどのSNSプラットフォーム上に配信することができる広告を指します。
SNS広告は、検索連動型(リスティング)広告同様に、予算金額の設定や予算の活用方針、広告を配信す場所や広告文の調整など運用者が行える運用型広告に位置します。
BtoB商材といっても、企業に属する個人にリーチする必要があるため、日常的に利用されているSNS上に自然な形で静止画や動画を使って広告が出せるメリットは大きいでしょう。
具体的にどのようなメリットがあるのか次章で紹介します。
BtoBとBtoCのSNS広告はどう違うのか
SNS広告はBtoCでも広く活用されていますが、BtoBとBtoCでは広告の設計思想が根本的に異なります。
BtoCでは、広告をきっかけに商品ページへ遷移し、その場で購入に至るケースも多い傾向にあります。そのため、直接的な売上獲得が広告の目的になることがあります。一方、BtoBでは購買プロセスが長期にわたり、意思決定に複数の関与者が存在するため、SNS広告で直接受注を獲得することは現実的ではありません。
BtoBのSNS広告では、「リード(見込み顧客の情報)を獲得すること」が主な目的です。具体的には、ホワイトペーパーのダウンロードやウェビナーの申し込みに誘導し、リード情報を取得します。取得したリードはナーチャリング(関心度の醸成)を経て商談につなげていく設計が基本です。
BtoC向けのSNS広告ノウハウをそのままBtoBに適用しても成果が出にくい理由は、広告のゴール設定とファネル設計が根本的に異なる点にあります。
BtoB企業がSNS広告を活用する5つのメリット
BtoB企業がSNS広告を活用するメリットを5つ紹介します。
高精細かつ高精度なターゲティングが可能
SNS広告の強みは、登録情報に基づいた詳細なターゲティングです。SNSによっては実名登録制であり、年齢・居住地・勤務先・興味関心などの情報をもとに広告配信先を絞り込めます。
特にLinkedIn広告では、業種・職種・企業規模・役職などのビジネス属性でセグメントできるため、BtoB商材のターゲット層にピンポイントでリーチすることが可能です。
検索ユーザー以外の潜在層にリーチできる
リスティング広告は検索キーワードに依存するため、自社商材名や関連キーワードの検索ボリュームが少ないBtoB商材では、アプローチできるユーザー数に限界があります。
SNS広告は、まだ課題を明確に認識していない「未認知層」や「潜在層」に対して、タイムライン上で自然な形でアプローチできます。検索行動を起こしていないターゲットにもリーチできる点が、リスティング広告にはないSNS広告の強みです。
離脱ユーザー、休眠ユーザーの掘り起こしに有効
SNS広告では、自社Webサイトへ来訪したものの離脱したユーザーに対して、SNS上でリターゲティング広告を配信できます。
また、LinkedInでは企業名リストや役職リストを使ったターゲティングが可能であり、過去に接点があったが商談に至らなかった企業の担当者に再度アプローチすることもできます。
詳細な分析による改善が可能
主要なSNSプラットフォームには豊富な分析機能が備わっています。どのような属性のユーザーに広告が表示され、どのバナーがクリックされているかなど、詳細なデータを取得できます。
データに基づいて「どの広告表現がどの属性のユーザーに響くか」を検証し、継続的に改善していくことで、広告の費用対効果を高められます。
LinkedIn広告の管理画面で確認できるデータの種類と活用方法は、以下の記事で解説しています。
メリット5:生成AI時代でも有効な施策
AI Overview(AIO)の普及により、検索結果ページの構造が変化しつつあります。SEOへの影響が議論されるなか、SNS広告はAIOの影響を直接受けない施策です。
広告のターゲティング精度とクリエイティブの質によって成果が決まるため、生成AI時代においても引き続き有効なリード獲得チャネルです。
生成AI時代にBtoB企業のSNS広告の重要性が増している理由
生成AIの普及は、BtoB企業の広告環境にも変化をもたらしています。ここでは、生成AI時代にSNS広告の重要性が増している背景を整理します。
1つ目は、オーガニック検索流入の変動です。GoogleのAI Overview(検索結果の上部にAIが回答を表示する機能)の導入により、検索ユーザーがWebサイトをクリックせずにAIの回答で情報収集を完結するケースが増えています。コンテンツSEOだけに依存したリード獲得は不安定になりつつあり、SEO以外の流入経路としてSNS広告の重要性が高まっています。
2つ目は、リスティング広告の競争環境の変化です。AI Overviewの表示により検索結果画面の構造が変わり、リスティング広告のクリック率にも影響が出始めています。検索連動型広告だけでは十分なリード数を確保しにくくなるケースがあり、SNS広告を併用してリード獲得チャネルを分散させる企業が増えています。
3つ目は、SNS広告の「プッシュ型」アプローチの優位性です。SEOやリスティング広告は、ユーザーが検索行動を起こすことが前提の「プル型」施策です。一方、SNS広告はターゲットのタイムラインに直接広告を表示する「プッシュ型」施策であり、検索行動を起こしていない潜在層にもリーチできます。AIによって検索行動自体が変化している中、検索に依存しないアプローチ手段としてSNS広告の価値が相対的に高まっています。
SNS広告とリスティング広告・ポータルメディアの比較
SNS広告の導入を検討する際によく比較されるのが、リスティング(検索連動型)広告と業界特化型のポータルメディアです。それぞれの特徴を当社の経験をもとに整理しました。
| 比較項目 | 一般SNS広告 (Meta等) | ビジネスSNS広告 (LinkedIn等) | リスティング 広告 | 業界特化 ポータルメディア |
| 広告形式 | 運用型 | 運用型 | 運用型 | 純広告・成果報酬型が多い |
| ターゲティング精度 | ◎(登録情報ベース) | ◎(ビジネス属性ベース) | △(キーワードベース) | ○(メディア会員属性) |
| アプローチボリューム | ◎(数千万ユーザー) | △(ビジネス層に限定) | ○(検索ボリュームに依存) | △(メディア会員数に依存) |
| リードの質 | △(潜在層中心) | ○(ビジネス属性で絞込み可) | ◎(検討段階が進んだ層) | △(潜在層中心) |
| リード獲得単価目安 | ◎(数千円〜) | ○(数千円〜数万円) | △(数万円〜数十万円) | △(数万円〜) |
| 月額予算目安 | 目標CPA×30日 (CPA数千円なら月額10〜30万円程度) | 目標CPA×30日 (CPA1〜2万円なら月額30〜60万円程度) | 月額数万円から可能 | 50万〜100万円程度が多い |
※上記は当社の支援実績に基づく一般的な傾向であり、商材やターゲットによって異なります。
使い分けのポイント:まずはMeta広告(Facebook・Instagram)で費用対効果を検証し、ターゲット企業の意思決定層に直接リーチしたい場合にLinkedIn広告を組み合わせるという段階的な進め方が効果的です。リスティング広告は「今すぐ客」へのアプローチに適しており、SNS広告とは役割が異なるため、併用を前提に検討しましょう。
BtoBのリード獲得施策全体の比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
活用方法
それぞれの特徴を活かすと活用方法も変わってきます。SNS広告の特徴としてはターゲットを絞り込むことで何度もその層に低いコストでアプローチを繰り返すことが可能です。
広告形式
ビジネスSNSと一般SNSを活用したSNS広告と検索連動型(リスティング)広告は、自社で調整ができる運用型広告です。よく比較される特定業界に特化したビジネスポータルメディアは、メディア運営企業側が純広告や成果報酬型広告のように出稿プランに合わせて運用してくれる点が異なります。
ターゲティングの精度
検索連動型(リスティング)広告は、検索キーワード絞り込みによる広告がメインであるため、会社の規模感や業態などターゲットにしていない属性が流入してきます。一方、SNSやビジネスポータルメディアは検索連動型(リスティング)広告と比較し、ターゲティングできる項目として利用登録時の内容を活用できるため、非常に制度が高いターゲティングが可能です。
アプローチボリューム
アプローチボリュームは、一般SNSは数千万ユーザーを抱えているため、大きいため、◎にしています。しかし、ビジネス目的で利用しているユーザーへのアプローチに限定的であるビジネスSNSと業界特化型ビジネスポータルメディアはアプローチできるボリュームとしては少なくなります。
リードの質
リードの質は、検討段階及び営業ステップの観点で評価してみます。
その場合、検索連動型(リスティング)広告は検討段階が具体的な検討に入っている、または入ろうとしているユーザーが多い(キーワードによるが)ため、質が良い◎としています。その点他のビジネスポータルメディアやSNSは潜在的なユーザーからの反応を得る活用方法が中心となることが多く、リードの質は△としています。ビジネスSNSに関しては△の媒体と比較し、ターゲットの獲得効率の点からリードの質は少しよくなると思いますので、リードの質を○としました。
リードの獲得単価
リードの獲得単価は△であれば比較的高い、◎であれば比較的安く獲得できることを指しています。
このようにみていただくとホワイトペーパーのダウンロード獲得やセミナー申し込みを数千円で獲得できる事例も多い一般SNSを◎としています。一方でホワイトペーパーのダウンロード獲得でも、初期の投資が50万や100万単位になることも多いビジネスポータルメディアは一件あたりのリード獲得単価が数万円単位になることが多く△、リスティングも検討段階が受注に近い位置にいることもあり、一件あたりの獲得単価は数万円から数十万円になるため、比較的高い傾向があります。
ビジネスSNSは、これらの間で獲得できている事例があるため、○としています。
リード単価だけで判断はせず、リードへのアプローチするための工数や商談獲得単価での評価といった点も考慮が必要です。
BtoBのSNS広告で配信先にすべきコンテンツ
BtoBのSNS広告では、「何を広告として配信するか」だけでなく、「広告のクリック先(配信先)に何を置くか」が成果を大きく左右します。
BtoB商材はSNS広告を見てその場で購入に至ることがほぼないため、広告の配信先にはリード情報を取得できるコンバージョンコンテンツを設置する必要があります。サービス資料の直接請求を訴求することも可能ですが、BtoBでは「すぐに売り込まれるのでは」という心理的抵抗が働きやすく、獲得単価が高くなる傾向にあります。情報提供型のコンテンツを入り口にするほうが成果につながりやすいのが実情です。
① ホワイトペーパー(WP)ダウンロード:自社の知見やノウハウをまとめた資料をダウンロードしてもらう形式です。サービス資料の直接請求よりも心理的ハードルが低いため、リード獲得単価を抑えやすい傾向にあります。
ホワイトペーパーの企画・制作方法については、以下の記事で解説しています。
② ウェビナー・セミナー申し込み:自社主催または共催のウェビナーへの集客に活用する形式です。参加者はテーマに対する関心が高いため、ウェビナー後のフォローアップで商談化しやすいのが特徴です。
ウェビナーを商談につなげるための設計方法は、以下の記事で解説しています。
③ ウェビナーのアーカイブ動画:過去に開催したウェビナーの録画を視聴登録制で公開し、リード情報を取得する形式です。ウェビナーのライブ開催と異なり、ターゲットの都合の良い時間に視聴してもらえるため、申し込みのハードルが低くなります。一度制作すれば繰り返し広告配信に活用できる点もメリットです。
④ インタビュー動画・事例動画:導入企業のインタビュー動画や活用事例を視聴登録制で公開する形式です。テキストの事例紹介よりも説得力が高く、ターゲットの検討段階を進める効果が期待できます。SNS広告との相性も良く、動画広告としてタイムライン上で一部を再生させ、続きの視聴登録に誘導するアプローチも有効です。
獲得したリードはメールナーチャリングなどで関心度を高めたうえで、営業に引き継ぐ設計が基本です。
リードナーチャリングの全体設計については、以下の記事で解説しています。
BtoBに適したSNS広告プラットフォーム
BtoBのSNS広告で主に利用される3つのプラットフォームを、広告機能の観点から整理します。
Meta広告(Facebook・Instagram)
Facebook広告とInstagram広告は、Meta社の広告管理画面(Meta広告マネージャー)から一括で管理・配信できます。BtoB SNS広告の入り口として、まずMeta広告から始めるケースが多い媒体です。
| 項目 | 内容 |
| 国内リーチ | Facebook 約2,600万人(2019年7月 Facebook Japan公式発表)+ Instagram 6,600万人以上(2023年11月 Meta社公式発表に基づく民間推計)※利用者の重複あり |
| 主な利用者層 | Facebook:30〜50代、Instagram:10〜30代(ビジネス層の利用も拡大中) |
| 広告ターゲティング | 年齢・地域・興味関心・行動データ・カスタムオーディエンス(顧客リスト)・類似オーディエンス |
| 予算目安 | 目標CPA×30日が月額予算の目安。CPA数千円の場合、月額10〜30万円程度 |
| BtoBでの強み | リーチの広さとリード獲得単価の低さ。WPダウンロードやウェビナー集客でリード獲得単価数千円の実績あり(当社支援実績) |
BtoB企業のInstagram活用方法については、以下の記事で解説しています。
LinkedIn広告
業種・職種・企業規模・役職・スキルなど、ビジネス属性に基づいた高精度なターゲティングが可能なBtoB特化の広告プラットフォームです。
| 項目 | 内容 |
| 国内リーチ | 約500万人(2025年12月時点、LinkedIn Japan公式発表) |
| 主な利用者層 | 20〜40代のビジネスパーソン。意思決定者層の利用が多い |
| 広告ターゲティング | 業種・職種・企業規模・役職・スキル・企業名リスト・リードジェンフォーム |
| 予算目安 | 目標CPA×30日が月額予算の目安。CPA1〜2万円の場合、月額30〜60万円程度 |
| BtoBでの強み | ターゲット属性の精度。リスティング広告の1/6のコストでターゲットリードを獲得した実績あり(当社支援実績) |
Meta広告と比較するとリード獲得単価は高くなる傾向がありますが、「リード数」ではなく「ターゲットリード獲得単価」で評価すると、LinkedIn広告のほうが費用対効果が高いケースもあります。
LinkedIn広告の詳細な始め方・運用方法は、以下の記事で解説しています。
X広告(旧Twitter広告)
国内で6,800万人以上が利用するプラットフォームでの広告配信です。
| 項目 | 内容 |
| 国内リーチ | 約6,800万人 |
| 主な利用者層 | 10〜40代 |
| 広告ターゲティング | キーワード・興味関心・フォロワー類似・Webサイト訪問者 |
| 予算目安 | 目標CPA×30日が月額予算の目安 |
| BtoBでの強み | リーチの広さと拡散性。イベント告知やコンテンツ拡散との相性が良い |
LinkedIn広告やMeta広告と比較すると、ビジネス属性でのターゲティング精度は劣りますが、リーチの広さとリアルタイム性が強みです。カンファレンスやウェビナーの集客など、短期間で多くのユーザーにリーチしたい場面に適しています。
BtoB企業のX活用方法については、以下の記事で解説しています。
SNS広告の始め方:4つのステップ
ステップ1:目的とKPIの設定
SNS広告を始める前に、「何を目的に広告を配信するのか」を明確にします。BtoBのSNS広告では、リード獲得数やリード獲得単価(CPA)がKPIの中心になります。
ただし、リード数だけを追うとターゲット外のリードが増える可能性があります。「ターゲットリード獲得数」や「ターゲットリード含有率」をKPIに加え、量と質の両面で評価する設計が重要です。
BtoBのSNSマーケティングにおけるKPIの設計方法は、以下の記事で解説しています。
ステップ2:ターゲットとペルソナの整理
広告配信先の絞り込みにはターゲット属性(業種・企業規模・役職・年齢層)を、バナーや広告文のクリエイティブ制作にはペルソナ(課題・情報収集行動・意思決定プロセス)を活用します。
各SNSの広告管理画面では、設定したターゲット条件でのオーディエンス規模を事前に確認できます。ターゲットが狭すぎると配信量が確保できず、広すぎるとターゲット外のリードが増えるため、適切な粒度の設定が必要です。
LinkedInのターゲティングを検討する際は、以下の記事で公開しているユーザー属性データが参考になります。
ステップ3:プラットフォームの選定と配信先コンテンツの準備
ターゲット属性と予算に応じて、配信するSNSプラットフォームを選定します。まずはMeta広告で費用対効果を検証し、必要に応じてLinkedIn広告を追加するアプローチが効果的です。
同時に、広告のクリック先となるコンバージョンコンテンツ(ホワイトペーパーやウェビナーLP)を準備します。広告クリエイティブの質だけでなく、配信先のLP品質とコンテンツの魅力がリード獲得率を大きく左右します。
ステップ4:配信開始と改善サイクル
広告配信を開始したら、成果設計とターゲティングの仮説が適切であれば、初月からコンバージョンが発生する可能性はあります。ただし、安定したリード獲得を実現するためには2〜3ヶ月の運用改善期間が必要です。
改善の基本は「アカウント設計(配信先・入札ロジック)」と「クリエイティブ設計(バナー・広告文)」の2軸です。どちらがボトルネックになっているかをデータで特定し、ABテストを繰り返しながら「勝ちパターン」を見つけていきます。
BtoB企業のSNS広告活用事例
ここまで解説した内容を実際に実践した、BtoB企業のSNS広告活用事例を紹介します(社名は非公開、当社支援実績より)。
事例1:広告代理店|Meta広告で広告費約39万円から受注2件を獲得
広告代理店が、検索広告を自社運用していたものの成果が出ず、新たな集客チャネルを模索していました。ターゲットは広告出稿の予算担当者です。
検索広告ではリーチできない潜在層に向けて、Meta広告でホワイトペーパーのダウンロードを訴求する配信を実施しました。広告費約39万円でリード獲得単価(CPA)は¥9,320、コンバージョン数は42件でした。獲得したリードのなかから「提案してほしい」と回答した方へ営業をかけ、受注2件を獲得しました。
その後、有効リード比率の低下が課題となったため、フォーム設計の見直しとインサイドセールスの即日架電体制を構築しました。結果としてCPAは39%改善(20,767円→12,571円)、CV数は88%増加、有効リード比率は29%から71%に向上しました。
広告だけでなく、フォーム設計やインサイドセールス体制まで含めた一気通貫の設計が成果につながった事例です。
事例2:BtoB SaaS企業|経営者向けMeta広告でターゲットリード率80%を実現
BtoB SaaS企業が、経営者層のリード獲得に課題を抱えていました。ホワイトペーパーではコンバージョン率が低く、ターゲットである経営者・事業責任者のリードが獲得できない状態でした。
汎用的なホワイトペーパーではなく、業界特化の導入事例資料をコンバージョンコンテンツとして制作しました。Meta広告の属性ターゲティングで経営者・責任者に絞り込んだ配信を実施した結果、月額約30万円の広告費で、獲得した10件のリードのうち8件が経営者・責任者でした(ターゲットリード率80%)。
ターゲットリードからのアポイント獲得率は50%、1ヶ月で4件の商談を創出しました。
ターゲットの検討段階に合ったコンテンツ設計と属性ターゲティングの掛け合わせが、精度の高いリード獲得を実現した事例です。
事例3:LinkedIn広告でリスティング広告の1/6のコストでターゲットリードを獲得
BtoB企業が、リスティング広告でリードは獲得できていたものの、ターゲット外の業種や役職からの流入が多く、営業工数が増大していました。ターゲットは特定業種に所属するマネジメント層です。
LinkedIn広告を活用し、業種・職種・企業規模でターゲットを絞り込んだ配信を実施しました。ホワイトペーパーのダウンロードをコンバージョンポイントとして設定した結果、ターゲットリード獲得単価がリスティング広告の1/6に低下しました。
リード全体の数は減少しましたが、ターゲット含有率が大幅に向上し、営業工数の効率化につながりました。
BtoBマーケティングにおいて重要なのは「リード数」ではなく「ターゲットリードの獲得単価」です。LinkedIn広告はリード単価自体はMeta広告より高くなる傾向がありますが、ターゲット精度を加味した費用対効果では優位に立つケースがあります。
ターゲットと配信先コンテンツを適切に設計し、データに基づいて改善し続ける運用姿勢が成果につながります。
その他の広告運用実績については、以下のサービスページで紹介しています。
SNSアカウント運用との組み合わせで効果を最大化
SNS広告は予算を投下している間だけ効果が得られる「フロー型」の施策です。一方、SNSアカウント運用は投稿やフォロワーが蓄積される「ストック型」の施策です。
BtoBマーケティングでは、広告で短期的なリード獲得を行いながら、アカウント運用で中長期的な関係構築と第一想起の獲得を並行して進める設計が効果的です。
当社フラグアウトでは、BtoBマーケティングの全体設計を「循環型ブランディングモデル」として体系化しています。
・接触・認知フェーズ:カンファレンスやSNS広告による新規接点の創出
・理解フェーズ:ウェビナーやコンテンツによるサービス理解の促進
・記憶・想起フェーズ:SNSアカウント運用による継続接触と第一想起の獲得
SNS広告は「接触・認知フェーズ」の中核を担う施策であり、アカウント運用(記憶・想起フェーズ)と組み合わせることで、広告で得た接点を長期的な関係性に転換していけます。
SNSアカウント運用の詳細については、以下の記事で解説しています。
まとめ
SNS広告は、BtoB企業にとって「検索に依存しない新たなリード獲得チャネル」として有効な施策です。
リスティング広告ではリーチしにくい未認知層・潜在層にアプローチでき、ホワイトペーパーやウェビナーと組み合わせることで、数千円単位でのリード獲得も可能です。生成AI時代においてもAIOの影響を直接受けない点で、安定的な集客チャネルとしての価値が高まっています。
「SNS広告を始めたいが何から手をつければよいかわからない」「配信しているが成果が出ない」「ターゲット外のリードばかり増えてしまう」――SNS広告に関するお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
当社フラグアウトでは、BtoB企業のSNS広告運用を一気通貫で支援しております。ターゲティング設計・クリエイティブ制作・広告運用・分析改善まで、成果創出に必要なすべての業務をサポートします。
BtoB企業のSNS広告に関するよくある質問
- QSNS広告の予算の目安はどのくらい?
- A
目標とするコンバージョン単価(CPA)と同額程度の日予算を確保することを推奨しています。たとえばCPAの目標が1万円であれば、日予算1万円、月額換算で約30万円が目安です。日予算がCPAを下回ると、1日に1件のコンバージョンも獲得できない計算になり、データの蓄積と改善が進みにくくなります。
- Q成果が出るまでにどのくらいの期間がかかる?
- A
成果設計がしっかりしていて、ターゲティングの仮説が合っていれば、初月からコンバージョンが発生する可能性はあります。ただし、安定したリード獲得を実現するためには2〜3ヶ月の運用改善期間が必要です。初月のデータをもとにクリエイティブの最適化やターゲティングの調整を行い、2〜3ヶ月目で安定的な獲得体制を構築していく進め方が一般的です。
- QBtoB企業がSNS広告を始めるなら、どのプラットフォームからが良い?
- A
まずはMeta広告(Facebook・Instagram)から始めることを推奨しています。リーチが広くリード獲得単価も比較的低いため、費用対効果の検証に適しています。ターゲット企業の意思決定層に直接リーチしたい場合は、LinkedIn広告を追加する段階的な進め方が効果的です。
- Q社内にSNS広告の運用経験者がいない場合はどうすれば良い?
- A
外部の広告運用代行会社に委託する方法があります。BtoBに特化した代行会社を選ぶことが重要です。BtoC向けの運用ノウハウだけでは、BtoB商材のターゲティングやコンバージョン設計に対応しきれないケースがあります。
BtoBに特化したSNS広告運用の外注をご検討の場合は、お気軽にご相談ください。
- QSNS広告とSNSアカウント運用はどちらを先に始めるべき?
- A
短期的なリード獲得が目的であればSNS広告を先に始めるのが効果的です。中長期的な認知拡大と第一想起の獲得が目的であれば、SNSアカウント運用が適しています。理想的には両方を並行して進めることで、短期と中長期の両面で成果を出す体制が構築できます。本記事の「SNSアカウント運用との組み合わせで効果を最大化」セクションも参考にしてください。
