BtoBサービスを提供する事業者(以下、BtoB企業)の中には、企業・組織として「LinkedIn」をマーケティング活動に活用できないかと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

  • そもそもLinkedInは、どのように企業や組織のマーケティング活動に使えるのか?
  • LinkedInの個人アカウントとの違いは?
  • LinkedInは日本でまだまだ利用者が少ない印象だけど効果はあるのか?

本コラムでは上記のようなお悩みを抱えている方向けに、LinkedInをBtoB事業のマーケティングで利用する際のメリット、個人アカウントとの違い、LinekedInを活用することで期待できることなどを解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

■そもそもビジネス特化SNS「LinkedIn」とは

そもそもLinkedInをよくご存知ない方向けに「LinkedIn」について解説します。

LinkedInとは

LinkedIn公式サイトによると、LinkedInは世界200以上の国と地域で7億7,400万人のメンバーが登録している世界最大のプロフェッショナルネットワークとされています。

実はLinkedInは2003年5月にアメリカでサービスを開始しました。サービス開始直後からユーザーは順調に増加し、現時点では世界最大のビジネス特化SNSと言えるでしょう。

実際の用途としては、営業や人脈形成などのビジネス上のネットワーク構築、広報・マーケティング活動としてのビジネスに関連した情報発信、リクルーティングや広告の運用など多岐にわたります。

日本においては、2011年に日本語版がリリースされましたが、普及が比較的遅く、外資系企業への転職活動のためのツールと認知されることがほとんどでした。

この背景には、ユーザーインターフェースがまだ適切な日本語対応ができていなかったり、日本国内のビジネスパーソンに役立つ情報コンテンツが少なかったことが考えられています。しかし、近年ではユーザーインターフェースも改善され、日本国内のビジネスパーソンが好むようなコンテンツも増えてきており、2022年8月時点で日本国内のLinkedIn登録者数が300万人を突破しています。(リンクトイン・ジャパン株式会社のプレスリリースより)

当社でGoogleトレンドという検索数の変動を調べられるツールを使って、日本国内のBtoBで使われていると考えられる主要なSNSプラットフォームの検索量を2022年7月より過去5年間を対象に調査してみました。

BtoCビジネスで利用している方や個人の趣味としてSNSを活用されている方や興味本位で調べている方も含まれるため一概には言えませんが、Facebookは下降トレンド、Instagramは横ばい、LinkedInとTwitterが上昇トレンドを示していました。
特にTwitterはコロナ禍が開始した2022年3-5月頃から少しずつ上昇、LinkedInは2022年1-3月頃に一気に上昇しています。

検索トレンドも上昇傾向にあり、登録者数も増えていることから、LinkedInは今まさに日本国内で再加熱しているSNSプラットフォームと言っても過言ではありません。

SNSプラットフォームとしてのFacebookとLinkedInの違い

LinkedInとFacebookは、SNSという枠組みとその機能面やユーザーインターフェース面ではとても似ており、大きな違いはありません。しかし、SNSとしてのコンセプトや登録目的が異なるため、フィードに流れる情報の性質も異なっていることから使用用途には大きな違いが出てきます。

その他、例えばSNSの登録者向けに広告配信を行いたい場合、配信先の対象を絞り込める条件が大きく異なってなっています。

一般的に広告配信先を絞り込むための情報元はSNSに会員登録されている情報やアクティビティ情報を元にしていますが、Facebookの登録情報は、「個人の情報」+「個人の興味関心分野」と仕事面だけではなく、プライベート面にも及びます。一方、LinkedInは、ビジネスにおける個人の情報(勤務先、役職、職種etc)とビジネスバックグラウンド(職歴やスキルetc)が登録情報となり、広告配信の際、利用して絞り込むことが可能です。

FacebookとLinkedInの違いを一言でまとめると、Facebookは一般層向け、LinkedInはビジネス層向けと言えます。

LinkedInの企業アカウントと個人アカウントとの違い

個人アカウントと企業アカウントは、利用目的によってその性質が大きく異なります。
以前当社のLinkedIn企業アカウントでも投稿した内容がこちらです。ビジネス特化のSNSであるという点に違いがありませんが大きく分けると以下の通りです。

当社のLinkedIn投稿内容から画像引用

<個人アカウントの場合>

転職活動

自分で求職意向を掲載することによって、リクルーターの目にとまる、他の転職活動者との比較など

人脈形成

仕事上の人脈や知識を構築、新しいスキルを学ぶ場など

営業機会の獲得

営業先の候補探しや、企業の近況の把握、知り合い同士の紹介で信頼度を上げるなど

他の企業の実態調査、求人分析、広告配信など

<企業アカウントの場合>

採用活動

人材発掘、求める人材に直接アプローチを行う、採用候補者との関係強化など

企業の認知度向上

仕事上の実務紹介、企業活動の近況報告、企業としての親しみやすさの向上など

マーケティング活動全般

他の企業の実態調査、求人分析、広告配信など

上記のように個人のアカウントは、つながりを通して転職活動や新たなビジネス機会を創出の場としての性質があります。

企業アカウントは、求人募集や企業やサービスのPR、広告配信を行うのに特化した機能が充実しています。分析できる内容も個人アカウントより多いです。

どちらか一方というよりも、目的に合わせて両方のアカウントをしっかり活用することで、
アカウント自体の価値を高めることができるでしょう。

BtoB企業におけるLInkedIn活用方法とメリット

BtoB企業がマーケティング施策の1つとしてLinkedInを活用する方法として、大きく2つあります。
1つはLinkedIn内に企業ページを作ったり、個人アカウントを作って情報を発信するアカウント運用。もう1つはLinkedInの利用者や提携している配信先を利用して行う広告配信です。

LinkedInを使った企業アカウント運用

個人アカウントの運用をする方法もありますが、ここでは主に企業活用を目的とした方が本コラムをご覧いただいているという前提で、企業ページを作って企業アカウントを運用する活用方法について紹介します。

・企業ページとプロモーションページがあり、1社で複数のページの保有も可能

LinkedInは親となる企業ページを1アカウント、製品やサービス・関連会社ごとに最大20アカウント作成するとが可能です。主に運用していくアカウント内に「投稿」と呼ばれる機能があり、ここで自社のノウハウやリリース情報など発信していくことができます。

・リアクションを獲得することで投稿コンテンツが拡散されていく

発信された情報はまず自信をフォローしてくれているつながりのあるユーザーにリーチすることができ、リーチしたユーザーが「いいね!」や「コメント」「共有」などのリアクションを起こすことで、リアクション者のつながりに更に拡散していくことができます。

マーケティング施策としては、SEO同様に中長期かつ継続的に投稿によるコンテンツ発信を行いながらアカウントを育成していくことにはなりますが、集客チャネルとして考えれば、高い効果が見込める手段となります。アカウントの立ち上がりを早くするために特に初期は広告を活用してプロモーションすることも大切です。

また、LinkedInにおいてどのような投稿が拡散されやすいのか、またはされにくいのかを理解するには、”アルゴリズム”の理解が欠かせません。LinkedInの基礎的なアルゴリズムに関しては以下のコラムにまとめています。

LinkedInの登録者情報を使った広告配信

提携先を使った広告配信を行う方法もありますが、ここではLinkedInの登録者情報を使った広告配信について紹介します。

LinkedIn広告の管理画面より絞り込む項目を抜粋し当社にて作図

ビジネス特化SNSのという特性を活かして、上記表にあるような

  • 会社情報
  • 職務経歴
  • 学歴

などの登録者情報を活用して、広告の配信先を絞り込むことができます。他の主要SNSは主に興味関心軸を中心とした配信先の絞り込みが主ですが、LinkedInはビジネスに関わる情報をもとに絞り込むことができるため、無駄な広告配信を減らし、効率よくターゲットにアプローチすることが可能です。

LinkedInのBtoBマーケティング活用ならFLAGOUT

当社株式会社フラグアウト(FLAGOUT,Inc)では、LinkedInを中心としたSNS企業アカウント運用と、SNS広告運用を通じてBtoBビジネスの拡大をサポートしております。

LinkedIn企業アカウント運用の詳細はこちら

LinkedInを活用した広告運用の詳細はこちら

もし、LinkedInを自社のマーケティング活動に活用できないかお悩みの企業様はいらっしゃいましたら、ぜひ、一度ご相談のお問合せをいただければ幸いです。

BtoB事業のSNSマーケティングに関することは 何でもお気軽にご相談ください。 (1)